看護用語とドイツ語

病院で使われる医療用語・看護用語は、多数あります。ドイツ語を略したものからの業界用語がほとんどです。
例えば、カルテという医療用語は日本語で「診療録」という意味です。ドイツ語の「Karte」から来ています。その他の医療器具や、関係者同士での会話の時にも使います。その他にも「脳卒中で倒れる」というのをドイツ語に訳すると、「Apeplexie」で「アポる」と使います。
なぜ、今の医療用語・看護用語にドイツ語が使われるかご説明します。江戸時代までの日本は、漢方医学が主でした。
明治に入ると、南蛮や西洋からきた服や食物が入ってきました。その時に、東洋医学・西洋医学も入ってきました。東洋医学はオランダの医師から、西洋医学はポルトガルやドイツの医師によって医術が伝わりました。西洋医学の医術を伝えたほとんどの人がドイツ人だったので、ドイツ語を主にした医療用語が今でも使われているのです。
この医学に携わった、杉田玄白や森鴎外などの偉人もドイツ医学を勉強し、今の医学の原点を作りました。その他には、ドイツ語をカルテに記入することによって患者のプライバシーを守り、ガンや難病を患う患者に精神的負担がかからないように、誰からが分からないようなドイツ語で記入することもあります。
看護師にとってドイツ語は、とても重要な言語であるため長く勤務している人でも、ドイツ語を上手く使いこなせない事もあります。やはり、使いこなすためには、日本語とドイツ語を混合してでの会話の訓練が必要になります。命を預け、共に心のケアもする看護師という仕事は、我々が思っている以上の測りしきれない努力と苦悩があります。
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